能楽で祝に演じられる「式三番」に由来し、白色尉と黒色尉の面が伝わっています。「式三番」が能楽の催しの最初に演じられることから、この翁山も宝暦の末までは、巡行に際して籤取らずで先頭を巡行していました。しかし、一時途絶え、文政12年(1829年)に再興されました。
再興に際しては、いずれも西陣の大型綴錦で、前懸幕は三国志の主人公、劉備・関羽・張飛を描いた「桃園の結義」、見送幕は「鳳凰額八仙人図」を新調しています。
翁山鉾の何よりの特徴は、大きな車輪です。直径145cmの車輪をきしませて、一番長距離の巡行となります。